二階堂瑠美はわずか1年でプロ雀士に合格。高校中退、雀荘バイト、毎日13時間の麻雀漬け (3ページ目)

  • 津金壱郎●取材・文 text by Tsugane Ichiro
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 でもよかったのは、麻雀プロになりたてなのにトッププロと同卓できる機会が増えたことです。麻雀プロになれば強い人と打てると思っていたんですけど、プロテストに通ったくらいではトッププロと同卓できるわけはなく。そんなことも知らないくらい、当時はピュアだったってことですね(笑)」

---- 所属団体には実力によって階級の異なるリーグ戦があって、麻雀プロになってもすぐにトッププロと同卓できるわけではないですが、放送対局は別ですよね。

「スーパー近道でしたよね。やっぱり安藤さん(故・安藤満プロ/二階堂亜樹インタビュー前編を参照)と知り合えたことがすごくありがたいことだったし、そこからいろんな麻雀プロの方と接したり、話したりする機会も増えたので。ラッキーでしたね」

---- 注目されることでのストレスはなかったですか?

「あまりなかったですね。もちろんバッシングはあったんですけど、麻雀の内容に関してはダメ出しをされれば精査して、次につなげるための研究材料になりましたから。それに自分にとって重要な人物以外からの声はあまり気にならないタイプなので(笑)」

---- そうして歩み始めた麻雀プロとしてのキャリアですが、今シーズンからMリーグに参戦しました。新たなチャレンジを決意した理由を教えてください。

「決意というほど大袈裟なものはないんですけど、ファンの人たちからSNSなどを通じて『なんでMリーガーにならないの?』という声をたくさんいただいて。もちろん、Mリーガーは自分がなりたいと思ってもなれるものではないんですけど、期待されている実感はあったんです。そんな時に指名を受けたので、『精一杯ベストを尽くしたい』という思いだけで、断るという選択肢は浮かばなかったですね」

---- Mリーガーになって数カ月が経ちましたが、どんな実感ですか?

「うーん、そんなに実感はないんですよね。まだあまり出場していないので(苦笑)。ただ、EX風林火山という新しいコミュニティに加わることができたのはうれしいです。

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