ウインドサーフィン須長由季、9年越しのリベンジへ。「五輪の借りは五輪でしか返せない」
海や湖に行くと、セイルに風を受け、気持ちよく走るウインドサーフィンを見たことがある人は多いだろう。ウインドサーフィンはレジャースポーツだが、一方で競技スポーツとしても注目され、1984年のロス五輪からオリンピック競技となり、東京五輪でも正式種目として採用されている。
ウインドサーフィンの競技とは、どういうものなのだろうか。
セーリング女子RSX級(ウィンドサーフィン)に出場する須長由季
東京五輪でセーリング女子RSX級(ウィンドサーフィン)に出場する須長由季(ミキハウス)は、こう語る。
「ウインドサーフィンは、海の上にブイを置いてレースのコースを設定し、風上や風下に向かって走りながら順位を競うスポーツです。ただ、1レースで終わるのではありません。1週間ほど大会が続き、その中で10レース以上を行ない、総合的に順位を決めます」
ウインドサーフィンという競技が特徴的なのは1レースで終わるのでなく、数日間で複数のレースを消化するところだ。東京五輪でも須長が出場する女子RSX級(ウィンドサーフィン)は13レースを行ない、第12レースまでの通算成績上位10艇が決勝に当たる最終レースに進むことになっている。
「日程が長いのは、自然が相手なので日によって風がない日も強い日もあり、コンディションが一定ではないからです。ただ、大会が長いので精神的なタフさが求められます。朝10時スタート予定となっていても風がないとウェイティングになり、いきなり夕方5時にスタートになったりします。その間、緊張を切らさず、しすぎずという具合にコントロールしないといけないので、けっこう大変です」
競技力はもちろん、メンタルの強さが求められるのがウインドサーフィンだが、その強さは大学時代にかなり鍛えられたという。
1 / 4