スポーツクライミング・スピードはパリ五輪で単種目に。日本勢は期待大 (3ページ目)

  • 津金壱郎●取材・文 text by Tsugane Ichiro
  • photo by AFLO


 今年も週3回のペースでフィジカルを鍛え、ボルダリングやリードはほとんどせずに、スピードのための練習メニューをこなしてきた。その成果を今大会でしっかり出したが、本人は浮かれるところは微塵もない。

「及第点はあげられませんね。優勝か、6秒2のタイムを目標にしてきたので、まだまだ足りないなと思います。今シーズンはまずは自己ベストを更新して、6秒2をマークしたいです。そうすれば、5秒の壁も見えてくるので」

 この大会の準決勝では、楢崎との初対決が実現。竹田は「意識しましたね」と振り返る。

「決勝トーナメントではいつも、ミスしない気持ちで臨んでいたんですが、準決勝は攻める気持ちで臨んだらミスしちゃって。作戦ミスといえば作戦ミスですけど、勝つという意識でいきました」

 その言葉の端々には、ミスせずにゴールタッチの争いになっていた時の、力の差を知りたかった思いが浮かんでいたように感じられたのは欲目だろうか。

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