2020.01.24

福島由紀&廣田彩花の安定した強さ。
勝ちきれない時もプラスに考えられた

  • 平野貴也●取材・文 text by Hirano Takaya
  • 松岡健三郎●写真 photo by Matsuoka Kenzaburo

バドミントン女子ダブルス 福島由紀&廣田彩花インタビュー(1)

 日本におけるバドミントンは、五輪の度に、名前を短縮された女子ダブルスのペアの名前が出回る競技だ。

東京五輪での活躍を目指す、福島由紀(左)、廣田彩花ペアをインタビュー 2008年の北京五輪に出場した、末綱聡子、前田美順の「スエマエ」(4位)と小椋久美子、潮田玲子の「オグシオ」(ベスト8)、に始まり、12年ロンドン五輪銀の藤井瑞希、垣岩令佳の「フジカキ」、そして16年リオデジャネイロ五輪で金メダルの高橋礼華、松友美佐紀の「タカマツ」。

 今では全種目に有力選手を抱える強国になったが、04年のアテネ五輪で大惨敗を喫した日本が強化を図る中、女子ダブルスが世界との戦いを切り拓いてきた歴史がある。

 現在は世界ランク10位以内(1月21日時点)に日本勢3組がひしめき、同国から最大2枠しか出場できない東京五輪の出場権をめぐるハイレベルな争いが展開されている。中でも、先頭を走るのが、福島由紀、廣田彩花(アメリカンベイプ岐阜)の「フクヒロ」だ。五輪レースが始まった19年の手応え、ライバルへの思い、五輪に向けた進化について話を聞いた。

――まず、五輪レースが4月から始まった19年シーズンを振り返っていただけますか?

福島「うれしかったのは、五輪レースが始まったばかりの6月に優勝したオーストラリアオープンです。18年は、韓国がペアの組み替えを行なっていたこともあって、私たちの成績はできすぎだと思っていました。実際、五輪レースが始まる19年に入ってからは、韓国や中国のペアの力がすごく上がってきて、なかなか優勝は難しいなと感じていたので、自分の中では『久しぶりの優勝』という感覚がすごく強かったです(同年1月以来5カ月ぶり)。優勝することばかりを考えていたわけではないですけど、2人でいいパフォーマンスができた大会で、いい手応えがありました。

 また、夏以降は納得のできる試合が少なかったので、11月の福州・中国オープンでもう一度優勝できた時もうれしかったです。なかなかいいプレーができない中で、もがいて優勝できたので、収穫になったと思います」

廣田「19年は、本当にいい時と悪い時の両方がありました。私は、7月にインドネシアオープンを優勝したあとの、ダイハツヨネックスジャパンオープン(ベスト8)とタイオープン(ベスト16)が個人的にすごく悔しかったです。中国、韓国のペアにパワーで押されて、気持ちの部分で引いてしまったために、自分のプレーがまったく出せず、何もできませんでした。でも、その後は、自分の中では、あまり試合の中で気持ちが引くことがなくなったと感じています。試合の中でもがいて、立て直せるようになってきたかなと思います。