ケイン・コスギも苦しんだ。悪天候の「SASUKE」の恐ろしさ (2ページ目)

  • 本田雄士●撮影 photo by Honda Takeshi 協力/TBS


 ここ数回は冬場の開催が続いているSASUKEですが、夏場の緑山は今度は熱中症との戦いです。緑山は、冬は極寒、夏は灼熱と評判で、夏は仲間の出番の際、コースに併走して応援することすら困難になります。

 自分の出番が来る前に熱中症でダウン......などということに絶対にならないよう、こまめに水分補給や休憩をして常に体調管理に気を配るようにしています。

■SASUKEは「摩擦」が命!!

 SASUKEは一瞬のミスが命取りになる一発勝負のスポーツです。どんな実力者でも、間違って足を滑らしたらそれで終わり。例えば1stステージの第3エリア「ウイングスライダー」は摩擦が最も重要といえるでしょう。ここで落下する選手は、シューズの選択をミスしている場合が非常に多いです。

 事前に新品の滑りづらいシューズを購入し、室内で履きならしたり、壁に張りついてみたりして「自分が本当に信用できるシューズ」を用意しておきます。ここは絶対にケチったり、面倒くさがったりしてはいけません。僕は必ず、お金も時間もかけて入念に事前準備します。SASUKEという大事な夢舞台での不安を、たった少しの準備で減らすことができるのだから、やらない理由がありません。

 それでも運悪くセットに水がついていて、滑って落ちてしまうこともあります。

 理不尽に思う選手や視聴者の方もいるかもしれません。しかし、"ミスターSASUKE"こと山田勝己さんの言葉を借りるなら、

「それもSASUKEや」

 ということになります。

史上最も有名なSASUKEプレーヤー、「ミスターSASUKE」こと山田勝己さん。現在は引退し、「山田軍団黒虎」を立ち上げ後進の指導にあたる史上最も有名なSASUKEプレーヤー、「ミスターSASUKE」こと山田勝己さん。現在は引退し、「山田軍団黒虎」を立ち上げ後進の指導にあたる
「不運」はもうどうしようもありませんが、「準備」によって滑る可能性を少なくすることはできる──そこでSASUKEプレーヤーたちが日々研究しているのが「足元」、先述の「何を履いてSASUKEに出るか」という部分です。

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