番組のピンチを救った男が明かす、スポーツ『SASUKE』の勝利学 (2ページ目)

  • 本田雄士●撮影 photo by Honda Takeshi 協力/TBS

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 こんにちは、森本裕介です。

 この連載では、僕がこれまでSASUKEを20年間続けてきた中で培ってきたノウハウをご紹介できればと考えています。僕が青春のすべてを懸けて向き合ってきたSASUKEでの経験が、この連載を読んだ方の夢を叶える、人生における何らかの目標を達成するための一助になるならば、これほどうれしいことはありません。

 まず、よく訊かれるのが、「本番でしっかりと自分の力を発揮するためにはどうすればいいの?」ということです。

 SASUKEは"究極の一発勝負"といわれます。プレーヤーが現物のセットに挑戦できるのは大会ごとに一度だけ。これもよく訊かれるのですが、本番の前にセットを使った練習なども一切できません。プレーヤーがセットに触れるのは、カメラが回って収録が始まった、本当にその本番の一回きり。ミスして池に落ちたらその瞬間に終了。だから"究極の一発勝負"。

 SASUKEには毎回、全世界からさまざまな筋肉自慢、体力自慢のプレーヤーが集まります。中にはある競技で日本代表まで上り詰めたような経歴の方や、格闘技の世界チャンピオンという方もいます。しかし、そういう方でもほとんどの場合、初出場の際には1stステージで無残に池に落ちてしまいます。

 かくいう僕も、かつて同じ経験をしていました。

 初出場したのは15歳のとき。以降、4大会連続でSASUKEに出場するも、結果はいずれも1stステージ敗退。それからしばらく、SASUKEに出場できない時期が続きました。

 最初はがむしゃらにトレーニングだけしていた僕は、その厳しい現実に直面してやがて「考えてSASUKEに挑む」ことを始めるようになりました。そして、SASUKEで落ちてしまう主な3つの原因に行きつきました。

(1)SASUKE専用のトレーニングが足りない。

(2)目標が不明確で、目標達成のために必要なトレーニングができていない。

(3)本番になると、とたんに力が発揮できない。

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