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フェンシング松山恭助は五輪出場へ自信。
男子フルーレは今が黄金世代 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 五十嵐和博●写真 photo by Igarashi Kazuhiro

 いい時は対戦に入る時、自分のリズムでマスクを脱いだりして審判に注意されるギリギリまで間を取ってから構えていました。でも最近は、焦る気持ちから、どんどん先に構えてしまって自分の間が取れていなかった。元々僕は守備を固めて自陣の後ろで安定性が出せるし、試合の中でも柔軟に対応していくタイプですが、攻めたら攻めっぱなしで単調になっていたんです」

同世代で切磋琢磨する男子フルーレ。(左から)鈴村健太、敷根崇裕、西藤俊哉、松山恭助 photo by YUTAKA/AFLO SPORT同世代で切磋琢磨する男子フルーレ。(左から)鈴村健太、敷根崇裕、西藤俊哉、松山恭助 photo by YUTAKA/AFLO SPORT 団体に対しては、かつての太田あってのチームだった頃と違い、それぞれの選手が同等に力を出せるメンバー構成になっているのが強みだという。

「今はどの選手でも点を取れるチームになっているのが大きいかなと思います。みんなが全然違う性格をしているけど、各自が勝つということを目標にして、それぞれの役割を果たせるようになればいいというのが僕の考えです。その舵をうまく取るというか、まとめていくのが僕の役割だと思っています」

 以前のチームは、崩れた時には確実にストップをかける役割をエースの太田が果たしていたが、今その役割を果たすのは自分だと松山は言う。

「正直言って、自分の性格的にはそういうところはなく、淡々とやるタイプだった。今まで年代別でもキャプテンをやってきたけど、(団体で)負けても、個人スコアがよければ『悔しいけど、しょうがない』というくらいでした。誰かが崩れても励ますくらいで終わっていた。

 でも、今は崩れそうな予兆が見えたら、『どうした?』とコミュニケーションを取るようになって。年齢が近い分、一人ひとりの性格も理解しているので、『今はこういうアドバイスをした方がいいかな』とか、考えるようになりました」

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