フェンシング松山恭助は五輪出場へ自信。
男子フルーレは今が黄金世代
今年の4月3日から来年の4月4日までの1年間の戦いで、東京五輪出場枠の獲得が決まるフェンシング。その戦いに臨む男子フルーレの主要メンバーは、20~22歳の若手たちだ。
東京五輪の団体出場枠は、ワールドチャンピオンシップなどの五輪レースを経て、終わった時点で世界ランキング4位以内ならば、自動的に出場枠を獲得できる。5位以下ならば、上位4カ国を除いた大陸1位にならなければ獲得できない。現時点で韓国が4位にいるため、6位の日本はアジア枠での出場権を獲得できる状況だが、もし韓国が5位以下に落ちた場合、日本が4位以内に入るか、韓国を上回ってアジア1位になっていなければいけない。
22歳ながらキャプテンとしてチームを牽引する松山恭助 団体メンバーの登録は4人までで、試合には3人が出場できる。
その中で最年長としてチームを引っ張るキャプテンの松山恭助(早稲田大)は、現状をこう見ている。
「現時点では、韓国とのポイント差を埋められると思っています。韓国に主導権を握られると、こっち(日本)の戦い方も難しくなるので、韓国に4位をキープして欲しいというよりは、自分たちが上にいきたいという気持ちのほうが大きい。ただ、アジア大会で敗れてしまった香港も、力をつけてきて8位になっているので、上も下も油断できない状況です」
そういう状況ではあるものの、日本チームの主力選手の実績には、目を見張るものがある。13~17歳未満までのカテゴリーの世界カデ選手権で、2012年に松山が優勝、13年は西藤俊哉(法政大)が3位になっている。
世界ジュニア(17歳~20歳)の団体では16年に初優勝を果たし、17年には2位。個人でも14年に西藤が3位、17年には2位となり、16年は敷根崇裕(法政大)が優勝し、松山は3位に入った。いわゆる黄金世代である。
シニアで初挑戦となった17年8月の世界選手権は、西藤が2位、敷根が3位で、団体は7位という結果になった。
このときの結果について、松山はこう話す。
「団体の場合は、上位の国でもコロッと負けることがありますが、自分たちの場合は、ほとんどの大会でベスト8に進んで、5位、6位、3位を2回と安定しています。団体で出場できなかったリオデジャネイロ五輪の2シーズン前に比べれば、いい位置につけていると思う」
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