カーリング・ミックスダブルス、藤澤五月に意外なライバルが登場

  • 竹田聡一郎●文 text by Takeda Soichiro

 カーリング・ミックスダブルスの国内トップを決める、第12回 全農 日本ミックスダブルスカーリング選手権が、軽井沢アイスパーク(長野県/3月12日~17日)で開催される。

 前回大会は、平昌五輪で銅メダルを獲得したロコ・ソラーレの面々の"凱旋試合"といった趣があった。そして、そのロコ・ソラーレの藤澤五月と、同じく平昌五輪の男子代表、SC軽井沢クラブの山口剛史がペアを組んだ「藤澤山口」が全勝優勝を遂げた。

 同ペアが連覇を狙って、前回優勝枠で今大会も出場する。

 もちろん、優勝候補の大本命だ。今回の舞台が、山口の地元であり、藤澤にとっても中部電力時代のホームリンクであることもプラスに働くだろうが、何よりこのペアがその先を経験していることが最大の強みだろう。

 昨年4月、日本代表として挑んだ世界選手権(スウェーデン)では、史上最高位となる5位入賞を果たし、山口は「試合をすればするほど、(ミックスダブルスの)いろいろなことがわかってくる。次はもっと上を狙える」と手応えをつかんだ。今回、国内連覇を達成すれば、世界でのメダル獲得も現実味を帯びてくる。

 対抗馬となるのは、JCA(日本カーリング協会)が指定する強化委員会推薦ペアだ。JCAは、平昌五輪から正式種目に採用されたこのミックスダブルスの強化を、2022年北京五輪までの課題に挙げている。今回で3度目の強化指定ペアの派遣となるが、今大会にも個性の強い4チームがエントリーした。

 なかでも、最も安定した戦いを見せてくれそうなのは、「札幌国際大学」だろう。同大学のOGである吉村紗也香(北海道銀行フォルティウス)と、在校生である宿谷涼太郎のペアで、ともに過去の大会で3位入賞の経験を持つ。

 2月に行なわれた4人制の日本選手権でも、それぞれ3位となっている。技術と経験は十分で、ハウスを広く使える戦術は大きな武器だ。予選リーグ序盤で得点パターンを確立できれば、優勝争いにも間違いなく絡んでくる。

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