「韓国+北朝鮮」を撃破したスマイルジャパン。その勢いを残り2戦に (2ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao photo by JMPA

 さらに、2分9秒でパワープレーのチャンスを得ると、ゴール前のリバウンドにチーム最年長のFW小野粧子(36歳、御影グレッズ)が詰めて2-0。日本が狙い通りの形でリードを広げ、第1ピリオドを終えた。

 第2ピリオドも日本ペースで進んだ。だがチャンスがありながらも3点目を奪えずにいると、一瞬の隙をコリアに突かれた。29分31秒、ともにアメリカ育ちのFWパク・ヨンジュン(アメリカ名はマリッサ・ブラント)からFWランディ・グリフィンへと繋がれる。左サイドから中央へ切れ込んだグリフィンのシュートはGK小西の正面かと思われたが、パックは無情にも小西の股間を抜けてゴールに吸い込まれた。

報道陣の注目を集めていたスタンドの北朝鮮報道陣の注目を集めていたスタンドの北朝鮮 小西には悔やまれる失点だったが、藤本に代わって出た小西は、このシーンを除くと、ピンチに好セーブを見せるなど及第点のプレーは見せた。

 第3ピリオドに入って再び流れを掴んだ日本は、この日3度目のパワープレーから、51分42秒に小池詩織(24歳、道路建設ペリグリン)が中央からミドルシュートを決める。さらに58分33秒には相手がGKを外してパワープレーを仕掛けてきたところでFW浮田がインターセプト。がら空きのゴールにダメ押しの4点目を決めた。

 スウェーデン、スイスにいずれも0-8と大敗を喫していたコリアとすれば、日本戦で何とかいい戦いをしたいところだったが、1点を奪うのが精いっぱいだった。

 五輪史上初めて南北合同チームを作った韓国と北朝鮮については、現地でも賛否の声が聞かれた。

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