SC軽井沢が「超攻撃的カーリング」に回帰。2月には世界を驚かせる (3ページ目)
歯車を噛み違えたチームは10月中旬、カナダ・ウィニペグでのカナダイン・クラシックで格下に連敗。ミーティングの時間を設けた。
「(今の戦い方は)あんまり俺らっぽくないかも」
「石を減らして、リスクばっかり考えている」
「(自分たちが)やりたいカーリングってなんだっけ」
「やっぱり面白いカーリングは、攻めなんじゃないか」
セカンドの山口剛史が「今季は本当にコミュニケーションが増えた」と言っていたように、急遽設けたミーティングでもメンバー内で活発な意見が交わされ、SC軽井沢は再びオフェンスに重点を置いた戦術をとることを決断する。直後にチームは持ち直し、この大会で遠征初のクオリファイを果たした。
ただし、両角公はここでの決断が単なる"原点回帰"ではないことを強調する。
「単純に『やっぱり俺たちは攻撃だね』という結論では決してなくて、守備的な戦術を経由できたことは大きなプラスです。五輪でも苦しい展開で耐えるエンドが絶対にある。そこは、リスクを減らすチョイスでもいいと思うし、そのオプションを手に入れただけでも、数週間(の時間を)かけた甲斐がある。今季のような長い遠征でないとできないトライでした」
長期遠征で一段とチーム力が増したSC軽井沢 その後、SC軽井沢は11月にPACCで3位に入賞し、世界選手権の日本の出場枠を確保すると、カナダへとんぼ返り。さらにふたつのボンスピル(トーナメント)に出場し、いずれもクオリファイを決めた。
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