2015.02.20

「2足のわらじ」がパラリンピアンにもたらす、相乗効果とは

  • 瀬長あすか●取材・文 text by Senaga Asuka
  • 吉村もと●写真 photo by Yoshimura Moto

 東京パラリンピックの開催決定は、冬季の障がい者スポーツに一見関係のないように思えるが、実はその影響から新たな時代を迎えている。

クラシカル20kmで6位入賞を果たした佐藤圭一。夏季はトライアスロンに挑戦中 2月13日から19日まで富沢クロスカントリースキーコースで行なわれたクロスカントリーワールドカップ旭川大会には、他競技にも取り組んでいる選手たちが出場していた。

 IPC(国際パラリンピック委員会)主催で毎年3~4大会を行ない、世界中を転戦するクロスカントリーワールドカップ。年間で10~15のレースを行ない、各選手は順位ごとに与えられるポイントを積み重ね、それをもとに年間順位やパラリンピックの出場権を決める。

 2014-2015シーズンはフィンランドのボッカティ、ノルウェーのサニーベル、そしてアジアで初めて旭川が開催地に。旭川大会ではバイアスロンは行なわれずクロスカントリーだけの開催となったが、9ヵ国、53選手が集結して熱戦が繰り広げられた。

 競技3日目のクラシカル(立位)20kmで6位と健闘した佐藤圭一(エイベックス・グループ・ホールディングス)は、クロスカントリー/バイアスロンの日本代表として2度冬季パラリンピックに出場している選手だ。2014年ソチ大会の最高順位はバイアスロン(立位)12.5kmの10位。世界のレベルが飛躍的に上がっている中で健闘したものの、世界との距離はなかなか縮まらない。

「これまでと同じやり方では、2018年の平昌大会(韓国)でとても世界と戦えない」と考えた佐藤は、レースの後半、疲れが出る場面でも動ける身体をつくろうと、2016年リオデジャネイロ大会から夏季パラリンピック正式競技になるトライアスロンに取り組むことを決めた。