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【2014年回顧】スポーツ界、快挙の連続。心残りは... (4ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva

 4回戦で第5シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)を破ると、準々決勝のスタニスラス・ワウリンカ(スイス)もフルセットの末に撃破。そして準決勝では、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を相手に勝利を収め、決勝進出を果たしたのである。優勝は逃したものの、グランドスラム準優勝は男子アジア出身選手で初の快挙。日本では錦織フィーバーが巻き起こった。

 その後も錦織は調子を落とすことなく、マレーシア・オープンと楽天ジャパン・オープンを制し、今季ツアー4勝をマーク。初出場となったツアーファイナルズでも準決勝まで駒を進め、世界ランキング5位でシーズンを終えた。「勝てない相手は、もういない」と語る錦織は、2015年、初のグランドスラム制覇に挑む。

2014年プレイバック (15)
国枝慎吾&上地結衣、全米オープン完全制覇

 錦織圭が全米オープン準決勝で世界ランキング1位のジョコビッチを倒した翌日、テニス界にもうひとつ衝撃的なニュースが舞い込んできた。全米オープン車いすの部で、男子シングルスの国枝慎吾と、女子シングルスの上地結衣が、そろって優勝したのである。両者は今大会でダブルスも制していたため、日本人がグランドスラムのシングルスとダブルスを完全制覇する史上初の快挙を成し遂げた。

 国枝は、2006年に初めて世界ランキング1位に輝き、今もトップの座に君臨する車いすテニスの第一人者。2007年に男子シングルス史上初の年間グランドスラムを達成し、2008年の北京パラリンピックでも金メダルを獲得。2009年にはプロ選手に転向し、グランドスラムでシングルス18回、ダブルス15回の優勝回数は男子歴代最多となる。

 一方の上地は、今年になって大ブレイク。全豪オープンのダブルスでグランドスラム初優勝を遂げると、全仏オープンではシングルスとダブルスで二冠達成。その後、全英オープンと全米オープンでも圧倒的な強さを発揮し、ダブルスでは年間グランドスラムを成し遂げている。

 国枝、上地ともに、現在世界ランキング1位。錦織より先に頂点を極めた彼らの勢いは、2015年も弱まりそうにない。

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