【月刊・白鵬】大鵬に並ぶ32回目の優勝に挑む「横綱の志」 (3ページ目)
さて、話はガラッと変わりますが、プロ野球は今シーズンも大いに盛り上がりましたね。セ・リーグの優勝を果たした読売ジャイアンツがクライマックスシリーズで阪神タイガースに敗れたときには、「こんなこともあるんだ……」と驚きましたが、その阪神と、パ・リーグを制した福岡ソフトバンクホークスが素晴らしい日本シリーズを見せてくれました。
シーズンを通して、注目していた選手もいます。現在行なわれている日米野球(11月10日~20日)でも、侍ジャパンの一員として奮闘している、北海道日本ハムファイターズの大谷翔平選手です。日米野球では、ピッチャーとして参戦するようですが、メジャーリーガーを相手にどんなピッチングを見せてくれるのか、とても楽しみにしています。
シーズン中は、まさしく「二刀流」と言うに相応しい活躍でしたね。ピッチャーとしては、160キロの剛速球を繰り出して、圧巻の投球を披露。そのうえで、11勝(4敗)という輝かしい成績を残しました。一方、打者でも豪快なバッティングでファンを魅了。ホームランは、ふた桁の10本を記録しました。投手でも、打者でも、立派な成績を残した大谷選手には、本当に「すごい」のひと言しかありません。
私は野球のことをあれこれ語れる立場ではありませんが、大谷選手は身長193cmという日本人離れした体躯が何より魅力。今後も、その武器を生かして、大いに活躍してほしいものです。
まだ20歳と若い大谷選手は、これからまだまだ学ぶことも多いでしょうし、いろいろなことにチャレンジしていくと思います。その中で、相撲の力士が得意な「型」を見出していくように、大谷選手も自らが本当に生きる「型」というものを見つけていくのでしょう。
今は、その途中にあると思いますが、2014年シーズンに見せたものが、「大谷流」とも言うべき、新しいプレイスタイルの始まりであったことは間違いありません。それが今後、どう変化していくのか、これからもしっかりと見守っていきたいと思います。
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