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【スピードスケート】メダル21個と0個。
オランダと日本は何が違っていたのか?

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao/JMPA

 スピードスケートの日本女子チームパシュートは、ソチ五輪の3位決定戦でロシアに敗れ、メダル獲得を逃した。前半で相手を思ったように突き放せず、4周目終了手前で逆転されゴールタイムは3分02秒57。ロシアに2秒84離される完敗だった。

3位決定戦で敗れ、2大会連続のメダルを逃した日本女子チームパシュート3位決定戦で敗れ、2大会連続のメダルを逃した日本女子チームパシュート パシュート担当の羽田雅樹コーチによれば、W杯ランキング6位のロシアの力を3分0秒台と読み、ともにこの日2レース目だったことも考えて、日本チームは目標タイムを3分1秒台にした。だが相手は2分59秒73と予想以上に速かった。

「自分たちは低速リンクでのベストタイムを出せたけど、それでもロシアに勝てなかった。W杯の1500mや3000m(個人)で表彰台に上がれるような力をつけて来られなかったのが、一番大きいと思います」とチームリーダーの田畑真紀は言う。

 日本はオランダ(W杯ランキング1位)と対戦した準決勝では、田畑を温存して調子が上がっていなかった菊池彩花を起用。つまり、準決勝を捨てて3位狙いの戦法を取ったわけだが、それでもロシアに歯が立たなかった。

 五輪初出場だった高木菜那は「ロシアが2分59秒台を出したように、他の国は五輪へ向けてシーズン前半よりどんどんタイムを上げてきている。それに対して日本選手は、シーズン開幕の全日本距離別選手権からタイムが伸びていないという感じで......。シーズン後半に調子を上げていく体力も必要だろうし、いざという時の爆発力も必要だと思う。そういうすべての面で、まだ力が劣っていると実感した」と話す。

 今回のソチ五輪のスピードスケートは、男女12種目中8種目で金メダルを獲得したオランダ旋風が吹き荒れた。個人レースを見れば、男子は500mと5000m、1万m、女子は1500mでメダルを独占。総メダル獲得数も、スピードスケート個人10種目30個のうち、オランダが21個を占める異例の結果だった。

 それに対して日本は、男子500mでの加藤条治の5位と長島圭一郎の6位。女子500m小平奈緒の5位がかろうじて戦えたと言える結果。銀2、銅1を獲得したバンクーバー五輪では個人種目の入賞者が7だったのに比べ、メダル0入賞3という結果に終わってしまった。

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