陸上、水泳、サッカー、バレーボール...2020年東京五輪の主役たち (4ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 中西祐介/アフロスポーツ●写真

<バレーボール>若手台頭で目指す世界一
 女子バレーの司令塔として期待されるのが、今年から国際舞台に立つ宮下遥(19)。ワールドグランプリ、世界バレー予選のメインセッターとして活躍した。その宮下は「東京に決まったときはすごく嬉しかったです。まだまだ先のことなので、想像がつきませんが、自分はセッターとしてその頃一番いい年齢だと思うので、中心選手として出場し、世界一を目指したい」と抱負を語る。また、今年初めて全日本に選出された古賀紗理那(16)は、優勝したアジアユース女子選手権大会でMVPとベストスコアラーを受賞。木村沙織の後継者として期待がかかる。

<その他>逸材続々、女子バドミントン
 お家芸復活を目指す柔道は、先日の世界選手権で金メダルを獲得した60㎏級の高藤直寿(20)や73㎏級優勝の大野将平(21)、さらには期待されながらもケガに泣いた100㎏超級の原沢久喜(21)がさらなる進化をとげてチームの中心選手になっているはずだ。

 卓球では、ロンドン五輪で活躍した石川佳純や丹羽孝希が、27歳と25歳になっている。経験を積み重ねた二人が若手を引っ張るチームになっていれば期待も大きい。

 バドミントンは、昨年の世界ジュニアシングルスでアベック優勝を果たした桃田賢斗(18)と奥原希望(18)がいる。それ以外にも、同大会の女子シングルス決勝で奥原に敗れて準優勝になった山口茜(16)、U-19アジアユース優勝の大堀彩(16)などタレントが多い。特に女子は、ダブルスのペアリングなどを戦略的にやっていけば、王者中国を脅かすレベルにもなれるはずだ。

 東京五輪決定は、7年後のためのスタートに他ならない。これから飛び出して来る若い選手たちと、すでに実績を残している選手たちが、代表の座をめぐって激しい競り合いを繰り広げれば、地元開催の五輪で史上最多のメダルを狙えるはずだ。

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