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【フィギュア】王者イリア・マリニンの日本勢への思い「鍵山優真の技術はお手本」「三浦佳生はおもしろい男」五輪への計画も語る (2ページ目)

  • 野口美恵●取材・文 text by Noguchi Yoshie

【三浦佳生はエネルギーをくれる】

ーー日本の選手と、とても仲がいいですね。日本語は少しわかりますか?

 日本での試合やショーが増えているので、少しずつ単語を覚えはじめています。日本のファンのためにも、基本的な日本語を知っておくことは意味があると思います。日本のスケーター同士が会話している時も、僕がいると彼らはちょっとした英単語で翻訳してくれますし、僕の言葉も訳してくれる。やりとりしているうちに、自然に単語を覚えています。

ーー4月の「スターズ・オン・アイス」と世界国別対抗戦が終わるまでは日本に滞在するのでしょうか?

 そうですね。3週間は日本にいることになります。とても楽しみです。

ーー日本語がわからなくても、日本の選手と仲良くなることは簡単ですか?

 はい。どんな日本のスケーターでも友だちになれます。僕はあまり人見知りをしないですし、日本語がわからないから話しかけない、なんてことはしません。英語の簡単な単語はみんな知っていますし、それを翻訳してくれれば日本語も覚えられる。いつもと違う環境を楽しんでいます。それにスケーター同士であれば、相手の状況や性格はわかっていますから、こんなことを話したら喜ぶなというのは、想像できます。

ーーそういった性格は、スケートの演技にも出るのでしょうか?

 間違いなく、僕の表現面に影響があると思います。氷上でプロブラムを滑る時は、そのプログラムのキャラクターを演じます。でも、もちろん本物の自分も存在する。つまり自分らしさは、演じるうえでも必要なんです。そういった意味で、僕たちは自分のパーソナリティを理解して、そしてインタビューやメディアに出る時に、公開していったほうがいいと思っています。ありのままの自分を見せることで、生き方やスケート観も伝わりますし、どんなキャラクターを演じたいのかも理解してもらえるはずです。

ーー昨年12月の全日本選手権の試合前に、三浦佳生選手に励ましのメッセージを送ったそうですね。

 全日本選手権の時、佳生はケガをしていました。そのことを知っていたので、メッセージを送ったんです。「君なら、できるよ」「うまくいくことを祈っているよ」と。僕は佳生を本当に応援しているんです。彼はとてもおもしろい男で、試合でもショーでも、一緒にいる時はいつもおしゃべりしています。彼は、持っているエネルギーをみんなに振りまいてくれる存在なんです。氷の上でも、氷の外でも、一緒にいるととても楽しいです。

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