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宇野昌磨「ダラダラ、ゴロゴロして」充電完了 初プロデュースのアイスショー『Ice Brave』に本田真凜ら「仲間」と挑む (2ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【本田真凜や恩師ランビエールら「仲間」とめざす一体感】

「ようやく、自分のやりたかったことができているかなって思います」

 宇野は一つひとつの言葉を丁寧に紡ぐ。

「フィギュアスケートは競技性、芸術性のどちらもあるものですけど、現役時代はどうしても"ジャンプが跳べた・跳べていない"で毎日、一喜一憂していました。今はスケートをもっとうまくなりたいということに向き合えていて、それがやりたかったことで、練習がどれだけ長くても苦になりません。みんなも一緒にやってくれているので」

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 この日、宇野は「仲間」という言葉を何度も使っている。

「スケートは個人競技で、ショーは団体競技で同じ方向に向かっていく一体感が楽しいなって感じています」

 宇野はそう言ってほおをゆるめた。本田真凜、本郷理華、そして恩師であるステファン・ランビエールら総勢7名で物語をつくり出す。今年6月、地元である名古屋で初公演が決まっている。その後、福岡、新潟でも公演予定だ。

「僕ひとりだけではすばらしいショーはつくれないと思います。みんな、得手不得手があって、皆さんの協力を得て、作品として完成させるというのを色にしたい。それに、試合もたくさんの拍手があるとうれしいですが、(今回も)会場にたくさんの方にいらしてもらい、そこで楽しんでもらって自然にボルテージが上がり、ようやく"アイスショーが大成功"ってなるのかなって」

 宇野は一体感を求めている。観客も含めた仲間がそろうことで物語が完結。壮大なカタルシスを生み出すのだ。

「ひとりでも多くの人に見てもらいたいと思います。それが言えるだけの熱量でつくることができています。会場に来てもらって完成するショーなので。リンクからもお客さんの表情は見えるし、楽しんでもらえているのを感じられたら、それがエネルギーになるはずです」

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