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【フィギュアスケート】「一回、全部捨てました」樋口新葉の変化と強さ 再び世界の舞台へ (3ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha

「全部、どうでもいいという気持ちになって(笑)、いろいろと神経質にやってきたことが全部、どうでもよくなったことが、すごく大きく変わりました。神経質に取り組むこともやめて、必ずこれを食べるとか、必ずこれをやるとか、こっちから靴を履くとかのルーティン(作業)もやめました。いろいろ決めていたことを一回、全部捨てて、『まっ、どうにかなるかな』という気持ちで臨めるようになりました。

 以前は考え過ぎちゃうこともあり、『誰かがここに立っていたら(演技が)できない』とか、本当にかなり神経質だったんですけど、それがなくなったなと思います。適当にというか、そのときによって自分が変われるように合わせるというか、そういう感じになりました。たぶん、競技会に復帰した2年前からです」

 樋口は、はちきれそうな素の笑顔で目をキラキラ輝かせながらそう語った。何事にも動じなくなったことは、戦ううえで強さになりそうだ。世界選手権では、2018年大会で堂々の2位になっている樋口が、表彰台争いに加わる可能性は高いのではないか。

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