フィギュアスケート世界ジュニア女王・島田麻央の強さを支える貪欲さ 新プログラムに「ワクワク」

  • 山本夢子●取材・文 text by Yamamoto Yumeko
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

【今季は和のプログラムに挑戦】

 世界ジュニア選手権2連覇、ジュニアグランプリ(GP)ファイナル2連覇、ユース五輪優勝、シニアの全日本選手権でも2年連続表彰台と、桁違いの結果を残してきた15歳の島田麻央。そんな最強ジュニアスケーターは今季、フリースケーティングで新しいことに挑戦する。

大阪・関空アイスアリーナで行なわれた全日本ジュニア合宿に参加した島田麻央大阪・関空アイスアリーナで行なわれた全日本ジュニア合宿に参加した島田麻央この記事に関連する写真を見る

 7月に行なわれたジュニア合宿で島田が取り組んでいたのは、日本語の歌詞が入った『窓から見える』という曲を使ったフリーのプログラム。この曲は「日本らしい曲をやってみたい」という島田のリクエストを受けた振付師のローリー・ニコル氏が探した曲だという。

 昨年夏から島田は「和の曲で、着物っぽい衣装を着たプログラムをやってみたい」と話していたが、今回提案されたのは映画音楽のような壮大な美しい曲に日本語の歌詞。島田が持っていたイメージとは少し違ったようだが、美しく繊細でいて力強さもある楽曲はまさに島田のスケートのよう。

 最初、ニコル氏からこの曲を提案された時に島田は「曲に強弱があるのでいいな、と思いました。それに去年と全然違うような曲なので、振り付けをする前からどんな振り付けになるんだろうとワクワクしていました」と話す。

 また、ニコル氏の選曲についても「ローリー先生はいつも私が聞いたことがなかったり、使っている人がいない曲を選曲してくださるので、本当にたくさんの曲を聞いて、そのなかから見つけて選んでくださっているんだなと思っています」と驚きと尊敬がこもった表情を見せた。

1 / 2

プロフィール

  • 山本夢子

    山本夢子 (やまもと・ゆめこ)

    スポーツライター。青森県八戸市出身。5歳からフィギュアスケートを習い始め、高校卒業まで選手として各大会に参加。その後、渡米し大学を卒業、就職。帰国後は、コピーライターとして広告制作に携わる。2005年からフリーランス。現在はライターとしてフィギュアスケートの専門誌を中心に執筆中。

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る