本田真凜が引退発表 最後の全日本で見せていた決断のサイン 戦い続けたヒロインの誇り

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【全日本で見せていた決断のサイン】

 フィギュアスケーターの本田真凜(22歳/JAL)が、今シーズン限りでの現役引退を発表している。

「今日に関しては、ここをこうしていたら、というのはなくて。スッキリした気持ちです。ここまで頑張れたので、自分に対して言いたいことはないし、悔いは何ひとつありません」

 昨年12月の全日本選手権の演技後、本田はそう明かしていた。

今季限りで引退を決めた本田真凜今季限りで引退を決めた本田真凜この記事に関連する写真を見る「6分間練習の時から、たくさんの方にバナーを掲げていただいて、『真凜ちゃん、頑張れ』と声をかけてもらって。数年前の自分は、こんなたくさんの応援があることに気づけていませんでした。(気づいたからこそ)最後まで勇気を持って戦えたんだと。トリプルサルコウを跳んでフィギュアスケーター、競技者として戦えたことを誇りに思っています」

 曇りのない笑顔は、おそらく今回の決断のサインだったーー。

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プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。

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