13歳の新星、28歳のベテラン...全日本フィギュアスケート女子のアナザーストーリー (4ページ目)
【浅田真央に憧れる期待の新人】
最後に上薗恋奈(13歳/LYS)は、まさに"全日本、期待の新人"だった。
中学1年で全日本ジュニア3位に入った少女は、SPでいきなり6位におどり出る。最終グループに入ったフリーでも、冒頭の3回転ルッツ+3回転トーループを成功するなど、ノーミスで4位に入った。合計200.69点で4位入賞。ゴールドのラインが入った衣装は、今後の栄光を暗示しているようでもあった。
13歳ながら4位に入った上薗恋奈この記事に関連する写真を見る 全日本で6回優勝している浅田真央に憧れ、上薗はフィギュアスケートの世界に入ったという。物語は紡がれ続ける。誰もが「全日本」の歴史の一部になるのだ。
著者プロフィール
小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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