三原舞依が新プログラムを初披露 セリーヌ・ディオンの名曲で表現する「強い自分」 (2ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao / Dreams on Ice 2023

●「もっと頑張れよ」世界選手権の悔しさ

「悔し涙も出ない。これでは終われない」

 今年3月の世界選手権後、三原はそう心情を吐露している。ショートプログラム(SP)の『戦場のメリークリスマス』で3位につけたあと、フリースケーティングの『恋は魔術師』では終盤にミスが出て6位と後退。

 自己最高タイの5位は、恥ずべき結果ではない。そもそも昨季のGPシリーズでは2連勝してGP女王に輝き、全日本は自己最高の2位とキャリアハイのシーズンだったのだが......。

 強くなる選手は、勝ちとるほどに高みを目指すものだ。

「もっと頑張れよ、と自分に言いたい」

 三原は言い訳をしなかったが、自己最高13試合出場は自信を強くした一方、疲労も蓄積させていたのだろう。持ち前の集中力でSPは滑りきったが、フリーでは限界を超えていたのだ。

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