宇野昌磨は「安定しており実力的に一歩抜けている」 本田武史が語る世界選手権の見どころ (3ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 スピンのルールもちょっと変わりましたが、それによってスピンの個性がなくなってしまった感じがします。ほとんどの選手がスピンの出方を、「ニースライド」といって、膝で滑っていく技にしています。その技でレベルが1個取れてしまうからです。正直に言うと簡単なので、多くの選手がやっているのを見ると、ちょっと個性がなくなったかなというのは感じます。

 解説をしていても、レベルを取っていくやり方(技)が決まってくるので、また同じことを喋らないといけないのかなと思ってしまうところもあります。イーグル、スパイラル、イナバウアーなどを組み合わせるコレオシークエンスも然りですね。ルールが細かくなりすぎて、個性を出して自由に表現して勝負するフリーではなくなっている感じがしています。

 ただし、いまのルールではSPで出遅れてもフリーで高得点を出せば表彰台のトップに立つことができるようになっています。最後まで勝負の行方がわからないという面白さがあるので、そういう展開を期待したいですね」

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