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村元哉中・髙橋大輔「まだ物語の途中」と臨んだ今季。仕上がりの早さの裏にストイックな共同生活があった (3ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Getty Images

演技の裏側にストイックなアメリカ生活

 アメリカではコンドミニアムの共同生活で、ふたりはだいたい同じ時間に起きる。車も一台なので、一緒にリンクへ出かける。9時から14時までは氷の上で練習する。午後はバレエなどのトレーニングになる。夜は時間があるようでなく、疲れ果てたまま料理をし、食べて寝て、次の日からの英気を養う。

 一方、ふたりの食生活は真逆だ。

 髙橋はパートナーをリードするため、とにかく体を大きくし、鍛えるために自ずと量が多くなる。村元はリフトなどで持ち上げられるほうであるだけに、食事の量はできるだけセーブ。この対比は、アイスダンサーならではだ。

「お昼は前の夜に多くつくって、僕はお弁当で持っていきます。ごはん、野菜、鶏肉、豚肉、牛肉、それにゆで卵って感じで」(髙橋)

「私は朝、夜はきちんと食べて、お昼は練習の間なので休憩時間があまりなく、普通にお昼食べてしまうとおなかにきついので、ナッツとかをつまみながら。ちゃんとしたお昼ご飯よりも、間食系ですね」(村元)

 ふたりは心身ともにアイスダンサーになり、氷上で作品をつくり上げる。

 11月18日、札幌で開幕するGPシリーズ・NHK杯。かなだいは、3シーズン連続で参戦する。大観衆の熱を浴びた彼らの演技は、常識を覆すはずだ。

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