本田望結、フィギュアスケートを通して姉・真凜と過ごす時間に涙。「家でもなかなか会えない」 (3ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

フィギュアスケートを通じた姉妹の時間

 今回の東京選手権でも、彼女はたかぶりを抑えられなかった。

「練習含め、久々にお姉ちゃん(本田真凜)と滑って、一緒に過ごした時間がすごく楽しくて......」

 本田はそこで突然、言葉を詰まらせた。

「なんか、やめるみたい。まだ続けます! やめない、やめない」

 そう言って泣き笑いになったが、そのあとも涙ぐみ、鼻をすすりながら質問に答えていた。プロとしての芸能活動があるだけに、自ずとスケートの練習時間は限られる。

「望結とスケートができることは少なくて。お仕事で、家でもなかなか会えない。それが(大会前に)1週間、ずっと一緒にスケートをして、頑張ることができてよかった」

 姉である本田真凜の言葉だ。

 ふたつの夢を同時に追う。それもひとつの生き方である。

「お姉ちゃん(真凜)とか、結果だけを見て、決めつけられているのを何度も目にしてきました。自分自身もそうかもしれません」

 そうインタビューで語っていた彼女は結果よりも、リンクに立つこと自体に価値を見出しているのかもしれない。芸能界は生き馬の目を抜く「結果がすべての世界」と言われる。リンクが勝ち負けよりも、全力を尽くせたか、で挑む表現の場だとすれば----。

「学校の試合もあるので、できる限り試合に向けて準備して、スケートを楽しみたいです!」

 本田はにこやかに言った。

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