羽生結弦が迷いの先に見出した道。ジャンプに込める思いを語る (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

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スケートカナダのフリーを滑る羽生スケートカナダのフリーを滑る羽生 そうして強く意識するようになったのは、ジャンプ単体の難度向上ではなく、プログラムの一部としての前後の難しいつなぎも含めたジャンプだ。やはり、それこそが羽生結弦らしさではないか、と。

 そして臨んだスケートカナダは、ショートプログラム(SP)をノーミスで発進すると、フリーでも自己ベストを更新。チェンの世界最高得点に0.83点まで迫る322.59点を記録し、4度目の同大会挑戦で初優勝を果たした。

 フリーの翌日、羽生はその心境を語った。

「320点超えは、エレメンツがひとつ多かったヘルシンキの世界選手権(2016−17シーズン)以来で、本当に久しぶりだからうれしいです。ただ実際まだグランプリ(GP)シリーズ初戦なので、まだまだ気を引き締めなければと思っています。

 今回の試合で、自分がやってきたことが少し肯定されたように感じました。オータムクラシックで点数が出なくて悔しかったのはもちろんあるし、スケートカナダはずっと苦戦していましたから。今回は僕の滑りを演技としてしっかり評価していただけたのはちょっとホッとしたというか、やっていることに間違いはないんだ、と。あとは、勝ち続けるために何が必要かということを、常にすり合わせながら練習をしていきたいです」

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