羽生結弦は冷静に練習する。綿密に考え、実践していることとは?
NHK杯の記者会見で笑顔を見せる羽生結弦 10月のスケートカナダでは、ネイサン・チェン(アメリカ)が持つ世界最高得点に迫る322.59点で優勝していた羽生結弦。グランプリ(GP)シリーズ2戦目となるNHK杯前日の11月21日、午後2時40分から始まった男子公式練習第1組で、キレのいいジャンプを見せて好調さを感じさせた。
練習開始後、いつものように3回転ループを軽く跳ぶと、しばらくしてから3回転ルッツを跳び、そのまま次の4回転トーループの入りまで確認。ジャージを脱いでから再び滑り出すと、軸の細い4回転トーループを決めた。
続いて4回転トーループ+1Eu+3回転フリップもきれいに決めると、トリプルアクセル+3回転トーループを2回決め、つなぎからの入りをチェックする。そのあとに挑んだ4回転サルコウは、跳びあがってから鋭く回転する余裕のあるジャンプ。着氷は少し尻が下がるものになったが、すぐに再度跳んできれいに決めていた。
曲かけ練習はフリーの『Origin』。冒頭の4回転ループは、直前に抑えめのスピードで挑んだ時には転倒していたが、その後は入りを確認していたこともありしっかり決めた。そのまま4回転サルコウもきれいに跳ぶと、フライングコンビネーションスピンまで続けた。
その後のステップシークエンスをパスすると、曲調が変わったところから滑り出し、3回転ルッツと4回転トーループも決め、4回転トーループからの3連続ジャンプへ。ここは最後の3回転フリップがステップアウトになって少しリズムを崩したのか、少し間を取ってから跳んだアクセルはシングルに。続いて、つなぎを入れないで跳んだトリプルアクセルはステップアウトで連続ジャンプにできず、そのまま滑りを中断した。
練習時間は残り20分ほど。羽生はショートプログラムの『秋によせて』をスタートポジションから滑り始めると、4回転サルコウを跳び、少し中断してから4回転トーループ+3回転トーループを決めた。その後はジスラン・ブリアンコーチと話し合ってアドバイスを受け、映像を確認しながらゆったりと調整。最後に、4回転ループのイメージをスタートからのつなぎを含めて4回ほど確認して練習を終えた。
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