シーズン最終戦で百花繚乱。紀平も坂本もノーミスで高得点がバシバシ (2ページ目)
今回は「ジャンプの練習を1回もせずに、すぐに通しで練習したり、試合から帰ってきた直後の練習で最初にノーミスでやるとか、ショートに関してはどんな状態でもノーミスでできるように練習をしてきたので、だいぶ自信がついていました」と言う。
シーズン最終戦で自己最高得点の坂本花織 ジャンプに関しては、最初の2本は「空中でしっかりつま先まで伸ばし切れば着氷もつま先からできるけど、それがだいぶできるようになりました」と本人が言うように、ゆっくりとした曲調に合わせた柔らかいランディングのジャンプを見せ、最後の3回転ループも難しい入りから成功させて、GOE加点でジャッジが4点と5点を並べる出来にした。
さらに演技構成点は、SPトップの紀平を0.20点上回る全選手中最高の36点を獲得。自己最高の76.95点を出して3位に入った。
「滑り出す瞬間、いつもは緊張をごまかすように笑うけど、今日は緊張というよりメッチャ集中できていたから、表情を作ることまで頭が回らなくて顔は死んでいた」と坂本は笑っていたが、紀平とともに実力を出し切る演技をしてチームに貢献した。
男子は、世界選手権優勝のネイサン・チェンと3位のビンセント・ジョウのアメリカ勢がともにノーミスの演技で100点台に乗せた一方で、プログラムを昨季の『四季』にした宇野昌磨は、92.78点で3位につけた。
今回、「何かを成し遂げたいとか、世界選手権の悔しさを晴らしたいとかいう気持ちはまったくなく、チームに少しでも貢献できたらという思いだけ」と話していた宇野は、SPでは4回転フリップ+3回転トーループに果敢に挑戦。ただ、フリップはGOEで減点にはならなかったが着氷で耐える形になり、3回転トーループを付けることができなかった。さらに、後半の4回転トーループは少し回りすぎる着氷になってしまい、少し間をおいて2回転トーループを付ける連続ジャンプにしたが、GOEは3.80点の減点となった。
演技後、宇野は「チームにもっと貢献したかったですが、今の調整や実力では妥当な成績だと思います」と淡々と話していたが、最低限の役割を果たす結果を手にした。
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