2019.04.14

「やるか…」とつぶやく宇野昌磨。大技に挑む強い想いを胸に再出発

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 4月12日のフィギュアスケート世界国別対抗戦の男子フリー。宇野昌磨は、彼の気持ちが存分に伝わる演技を披露した。

 前日のショートプログラム(SP)を終えた宇野はフリーへ向け、「ジャンプ構成をガラッと変えるつもりです」と話した。

世界国別対抗戦で日本の2位に貢献した宇野昌磨「跳べるものも跳べないものもあると思うし、チームに迷惑をかけたくないけど、挑戦は止めないです」

 そして、その挑戦を「楽しみにしているわけではないですが、自分のためにやりたい」とも述べた。

「メダルを逃した世界選手権の悔しさを晴らしたい気持ちはない」。そう話した宇野が、この大会でやろうとしたことが”挑戦”だった。具体的には、フリーで4回転フリップを2本入れ、「トリプルアクセル+4回転トーループ」という大技に挑むことだ。

「今回はそんなにまとめにいかなくてもいいのかな、と思ったことが、トリプルアクセル+4回転トーループをやってみようと考えた理由です。大会に来た時はまだはっきり決めていなかったけど、プログラムを始めた時にはやるつもりになっていました」

 冒頭から2本続いた4回転フリップは、これまで彼がよく口にしていた「気合いで跳んだジャンプ」でもあった。1本目はSPでやろうとしてできなかった3回転トーループを付けた連続ジャンプにし、単発の2本目は4.09点の加点をもらうジャンプ。力強い滑り出しで、前半はノーミスでこなした。

 だが後半は、「練習していないことは本番ではできない、ということがわかったし、だからこそ練習はたくさんやらなければいけない。どれだけ試合でうまくいかなくても(練習は)やらなきゃいけない、とあらためて思いました」と話していたとおりのミスが続いた。