織田信成から刺激をもらった宇野昌磨。次戦へ向けて表情は明るい (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 好調の要因は、「今年はオフもケガがなく、例年よりもシーズンへ向けていい調整ができているから」と宇野は言う。また、この大会へ向けては「去年は僕のせいで負けてしまったので、今年は優勝したいと思ってけっこう真剣に調整してきた」という意地もあった。

「今年はシーズン初戦から自分の演技ができていると思います。目標は、ひとつでも多く、自分が『よかった』と思える試合をしたいということですが、今回もコンディションどおりの演技ができただけで、『よかったか?』と言われるとそうですとは答えづらいですね。本当によかったと言える演技をしていけるように頑張りたい」(宇野)

 昨シーズンは初戦のロンバルディア杯で自己ベストの319.84点を出す滑り出しだったが、「練習ができていなかったなかでたまたま出た得点。自分ではあまりいいとは思っていない」と話していた。そんな練習内容と試合結果のズレが、昨季は301.10点を出したスケートカナダ以降、300点台に乗せられないモヤモヤする状態につながった。だが今年は、納得できる滑り出し。GPシリーズ初戦のスケートカナダへ向けて、宇野は明るい表情を見せた。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る