世界フィギュア、羽生結弦は
チェンの台頭にも「追いかけるのが好き」

 今や、男子フィギュアスケート界のシンボルとなった羽生結弦が、世界フィギュアスケート選手権で3年ぶりの優勝を狙う。

 ケガをおして強行出場した前回大会は2位に入ったものの、その代償は大きかった。しばらくリンクから離れて体を癒すことになった羽生は、そこで滑ることの意味を見つめ直すことになる。フジテレビ・三田友梨佳アナウンサーが現場で目の当たりにした、原点に帰った羽生の「新たな強さ」を語ってくれた。

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 平昌五輪のプレシーズンもいよいよ大詰めです。3月29日に開幕する世界フィギュアスケート選手権で3年ぶりの優勝を目指す羽生結弦選手は、2月の四大陸フィギュアスケート選手権では2位に終わったものの、平昌五輪で使用される「江陵アイスアリーナ」での演技で得たものは多かったようです。

世界選手権で2014年ぶりの優勝を狙う羽生 photo by Noto Sunao世界選手権で2014年ぶりの優勝を狙う羽生 photo by Noto Sunao  そのひとつが「音」です。羽生選手は、音に対して強いこだわり持っている選手で、演技前のバックステージでは常に集中力を高めるために音楽を聴いています。ソチ五輪で金メダルを獲得した後に「今、一番何がほしいですか」と質問した際には、真っ先に「イヤフォン!」という答えが返ってきたほど。

 プログラムの使用曲に関しても、音の伸びや編曲について、自ら細かくリクエストを出すそうです。特に今シーズン、「観客との一体感を大切にしている」という羽生選手は、その重要な要素となる曲が江陵のリンクでどのように反響するかをとても気にしていました。

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