世界フィギュア、羽生結弦は
チェンの台頭にも「追いかけるのが好き」 (2ページ目)
演技後に話を聞くと、「ショートプログラム(SP)では、低音が少し低めでライブ感が出やすく、フリーに関してはピアノの音がひとつひとつはっきり聞こえました」と細かいところまで分析していました。
羽生選手は江陵のリンクとの相性も良いようで、「滑りやすい温度、氷の質でしたし、すごく音が響きやすいスケートリンクでした」と満足そうに語っていました。色合いも青を基調としていて、金メダルを獲得したソチ五輪の「アイスバーグ・スケート・パレス」に似ているという点を含め、会場には好印象を持ったようです。
演技に関してはミスもありましたが、そこからリカバリーする羽生選手の底力が何よりも印象的でした。フリーの序盤で4回転サルコーを失敗した後のすさまじい巻き返しは「さすが」の一言でした。
フリー当日の朝、羽生選手はリンクに最後まで残り、4回転ジャンプを重点的に練習していました。他の選手たちが調子の良さをアピールするのとは対照的に、羽生選手は度々ジャンプで転倒、他の選手とコースが重なりフェンスに激突する場面もあるなど、見ているこちらも心配になるような内容でした。ですが、演技直前の6分間練習の様子は、その時とはかけ離れていました。
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