羽生結弦語録。フィギュア世界選手権で語っていた本心とは?
ソチ五輪王者の羽生結弦は、日本人選手として史上初となる世界選手権2連覇を目指したが、惜しくも銀メダルに終わった。今季初戦となった中国杯での衝撃の衝突事故から始まった激動のシーズンを締めくくる最後の大会で語った言葉を拾いながら、その思いに迫る。
練習中に笑顔を見せた羽生結弦■「少し緊張しています」
3月23日に上海入りした羽生は、翌24日の午後はメインリンクでの公式練習に臨んだ。ショートプログラム(SP)の曲がかかった演技は、冒頭の4回転トーループで転倒。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)でも空中で軸がぶれてステップアウトし、3回転ルッツ+3回転トーループの連続ジャンプも着氷が乱れてしまった。その後、ジャンプを中心に練習し、転倒する場面もあったが、4回転の確率を少しずつ上げていた。練習後半には4回転サルコーを成功させるなど、時折笑顔を見せながら終始リラックスした様子。ブライアン・オーサーコーチに話しかけながら、じっくりと練習に取り組む姿がそこにあった。
昨年12月末の全日本選手権後の腹部手術から約3カ月。久しぶりに公の場で滑った羽生はこう語った。
「戻ってきたなと。久しぶりにメディアの皆さんに囲まれるので、少し緊張しています。全日本からもう3カ月も経って、いろんなことがありましたけれど、やっと皆さんの前に立って演技する覚悟ができるコンディションになった。そこが幸せだなと思っています。
あれ(中国杯での衝突)は思い出さなくはないですね。でも、皆さんが思っている以上に僕はぜんぜん気にしていないです。中国杯は中国杯ですし、世界選手権は世界選手権。僕にとってあれは過去なので、今できることをまずやりたいと思います。自分の感覚どおりに動けるのが幸せだなと思っていますし、スケートができるので楽しいです」
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