【フィギュア】日本女子の黄金時代は終わったのか
11月特集 フィギュアスケート新時代 (9)
フィギュアスケートといえば、日本ではこれまで女子の人気が高く、世界の舞台で活躍し続けてきた。そんな時代に少々陰りが出てきたようだ。
今季のグランプリ(GP)ファイナル(12月、バルセロナ)に、日本の女子選手は誰ひとり進出することができなくなった。これは2000~01年シーズンの東京大会以来、14季ぶりとなる。GPシリーズ最終第6戦となったNHK杯での結果によってはファイナル進出に望みがあった村上佳菜子と宮原知子(さとこ)だったが、惜しくもその切符を掴み損ねた。
NHK杯で3位となり、GPファイナル出場を逃した宮原知子 スケートカナダで銅メダルの宮原は、2大会連続の3位で表彰台に上ったが、上位6人の枠にあと一歩及ばず。ポスト浅田真央と期待された中国杯3位の村上佳菜子は、フリーで痛恨のジャンプミスをおかして得点が伸びず、4位に沈んだ。シニアGP初参戦の加藤利緒菜は5位だった。
ファイナル切符を手にしたのは、NHK杯で初めてGP大会優勝を飾った、全米女王で19歳のグレイシー・ゴールドだった。ショートプログラム(SP)首位のゴールドは、フリーでも123.00点をマークして、合計191.16点でこの大会を制した。
16歳の宮原はシャイで控えめな選手だったが、シニア2年目の今季は、「GPファイナルに出場したい」と、意欲的な発言をしていた。自身GP初戦となったカナダ大会で表彰台に立ち、ファイナル進出へ向けて好スタートを切った。そして迎えた地元大阪でのNHK杯。ファイナル切符獲得のチャンスが見えたことで、逆に硬さに繋がったようだ。
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