【フィギュア】ソチ五輪団体戦出場へ、奇跡のペアが発進 (3ページ目)
その後も2人は成長を止めていない。先週末に行なわれた五輪予選の前哨戦のロンバルディア杯(ミラノ=イタリア)で、高橋・木原組はペア結成以来初の公式戦出場を果たしている。堂々とした演技を披露して出場9チーム中7位の成績を残した。結果はともかく、サルコーとループの2種類のスロー3回転ジャンプや、7月のアイスショーでは両腕で持ち上げるリフトが精一杯だった木原が、高橋を片手で支える難度のあるリフトを披露するなど、2ヵ月前より一段も二段も技のレベルを上げてきた。
また、この大会で高橋・木原組は、国際スケート連盟が五輪出場の条件に定める最低技術点を、SP、フリーともクリアすることができた。ペアの最低技術点はSPが24.00点、フリーは41.00点だったが、SP26.26点、フリー47.45点をマークして上回った。本番を前に心配事がなくなったことは大きな前進だ。内容は十分に合格点。現地からの報道によると、高橋は「いつも通りの滑りができた」と振り返っており、コーチ陣もその出来栄えに五輪切符獲得に向けて十分な手ごたえを掴んだようだ。
今年4月、ソチ五輪団体種目について小林強化部長は「ペアとアイスダンスが五輪出場資格を取って、男女シングル、ペア、アイスダンス、団体と、全ての種目でそろって出場できるようにしたい」と抱負を語っていた。その目標が達成できるかどうかがまもなく決まる。ネーベルホルン杯で争われるペアの五輪出場枠は4。13組が五輪切符を目指すという熾烈な戦いとなる。
3 / 3