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【独占インタビュー】那須川天心が井上拓真との再戦に示す覚悟「僕が勝ったほうがボクシング界は面白くなる」 (2ページ目)

  • 杉浦大介●取材・文 text by Daisuke Sugiura

【公開会見で見せた不満の真意】

「ショート、ショートな時代にそうじゃない楽しさを伝えたい」という那須川天心 photo by Naoki Fukuda「ショート、ショートな時代にそうじゃない楽しさを伝えたい」という那須川天心 photo by Naoki Fukuda――イベントとしてなるべく大きくしたいという気持ちがあるからこそ、新宿・歌舞伎町で行なわれた拓真選手との再戦の公開会見で「ガチでやってくれ」「なめんじゃねぇ」「プロ意識がたりねぇ」といった発言も出たわけですね?(*那須川は観客も入れた屋外での公開会見の進行具合、選手に対する質疑が代表質問のみであったことなどについて、プロ的でないと述べた)

那須川 あれは僕なりの誠意です。しっかりと見てない人からしたら、ただ「天心が怒った」っていうニュースだったんでしょうけど、会場に来ていた人や、本気で見ている人たちは、みんな薄々思っていたことでしょう。それについてあとから裏で言うと、ただの愚痴になっちゃうじゃないですか。僕は表で言えないことを裏で言わないし、言いたくもない。だから矢面に立って、真っ向勝負。どれだけ熱狂させられるか、面白いものを作れるのかというのはお客さんとの勝負でもあるし、社会とか世間との勝負でもあります。

 僕は仕事をするにあたって、みんながプロだと思っています。インタビューしてくれる人もプロだし、準備してくれる人もプロだし、僕もプロだし。そういう部分を重要視してるので、生半可な気持ちで来られるとふざけんじゃねーって思ってしまうんですよ。

――普段からお祭りをプロデュースしたり、人を巻き込もうとする努力をされています。だから余計に「これは違う」と思ったんでしょうか?

那須川 まあ、そうですね。お客さんの雰囲気とか見て、「これはやばいな。僕がやるしかないな」と思ったんです。あのまま終わって、「これで納得してやっているんだ」と思われても癪(しゃく)だし、違うでしょっていうのはすごいありました。

 人を集めましたとか、僕は別にどうでもいんです。見ている人がひとりだろうが、10万人だろうが、やることは変わらない。ちょっと日常じゃない、 ほかの人たちが持っていない概念を見てもらいたいと思っているので、だからこそああいうことを言いました。

――自分のために戦っているけど、周囲の大事な人たちを落胆させたくないという気持ちも伝わってきます。信頼関係にある人たちとは一心同体という感じでしょうか?

那須川 信頼関係は、大事ですからね。そこはすごい重要視しています。だからこそあの会見を見ている人たちの「何これ?」という気持ちもすごく感じたので、正しいラインを提示したっていうことです。文脈を見ずに切り取って見る人は、「あ、天心がキレてる」ってなるけど、「なんでキレたんだろう?」「なんでこういうことを言っているんだろう?」っていう意図も汲み取ってもらえるような世の中になってほしいと思いますね。

 今は何でもショート、ショートで、長いものが見られないですもんね。だからボクシングを見る人も減っている。そうじゃない楽しさ、やり方もあるよというものを提示していきたいと思っています。

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