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【ボクシング】中谷潤人はなぜ苦戦したのか 本人とセコンドが振り返る課題と、井上尚弥との試合までにやるべきこと (3ページ目)

  • 林壮一●取材・文 text by Soichi Hayashi Sr.

 中谷も、ほぼ同じ内容の言葉を発した。

「『この距離はよくないな』という実感はありました。ですが、勢いのある選手だったので、一度彼の距離にさせてしまうと切り替える作業がなかなか厳しかったかな、と受け止めています。

 相手のやりたいことをさせない。常に自分のボクシングをしなければいけない。そのなかで質を高めていく。試合中でもしっかり対応し、流れを変えていけるようなスマートさとフィジカルが必要だと学習しました」

【苦戦を糧に成長し、井上尚弥との試合へ】

 中谷が15歳で渡米した頃からの付き合いである岡辺も、中谷本人も、この苦い12ラウンドは「必ず次につながる」と言い切る。今回の中谷vs.エルナンデス戦はノンタイトルマッチにもかかわらず、なぜか12ラウンドで行われた。スーパーバンタム級への転向第1戦が無敗の屈強な選手だったことで、中谷はさまざまな学びを得られた。

会場入りした時の中谷 photo by Soichi Hayashi Sr.会場入りした時の中谷 photo by Soichi Hayashi Sr.この記事に関連する写真を見る

「潤人にとって、間違いなくプロになってから一番苦しかった試合です。でも、エルナンデスと戦えたことで次は絶対に向上する。もっともっとよくなると、僕は確信しています。具体的には、ロープを背負う時間がけっこうあったので、それを避けたいですね。一歩下がってのターン、サークリングに磨きをかけたい。また、今回はパンチのミスが多かったです。アッパーも、前に打つより上に打つような感じでした。

 修正点はたくさんありますが、フロイド・メイウェザー・ジュニアやマニー・パッキャオなどの名チャンピオンだって、みんなこういう過程を経て本物になりましたよね。潤人は貪欲にボクシングに向かう男ですし、言われなくても徹底的に努力しますから、ポジショニングと自分の距離でファイトする練習を重ねていきますよ」

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