【ボクシング】中谷潤人が井上尚弥をダウンさせたカルデナスと充実スパー トレーナーは 「ナオヤ・イノウエにも勝つだろう」と絶賛 (3ページ目)
【スーパーバンタム級に上げたがゆえのハイパフォーマンス】
練習を終え、着替えを済ませた中谷は微笑みながらスパーリングを振り返った。
「スーパーバンタム級でやるだけの体、土台作りができた自負はあります。瞬発力が高まり、体重が乗ったパンチを相手に伝えられている気がします。重いものを速く動かす感覚ですね。相手がどんな印象を持つかはわかりませんが、タイミングも掴めてきましたし、全体的なスピードも上がっています」
バンタム級での統一戦を希望しながらも、なかなか決まらなかった1年前、中谷は「階級をアップしたほうが、ハイパフォーマンスが出せそうです」と語っていたが、スパーリングを見ればそれは明らかだった。
「もちろん、井上選手との試合も想定はしていますが、セバスチャンも強い相手ですから、しっかり集中して課題に向かっているところです。ボディを合わせるタイミングとか、プレッシャーのかけ方が優れた選手ですね」
筆者は2025年5月25日にエルナンデスが判定勝ちした一戦を会場で目にしているが、特に優れているものがないファイターだった。正直に記せば、まるで印象に残っていない。それでも、中谷のチームは細心の注意を払い、警戒に警戒を重ねてプランを立てる。そうした姿勢は、これまでと変わらない。
練習中の中谷。階級を上げ、上半身や太ももなど体の厚みが増したこの記事に関連する写真を見る
ジャブと右フックを織り交ぜた組み立て、いきなりの左フックなど、中谷の鋭いパンチがカルデナスを捉える。もし、試合であればWBA指名挑戦者が2位をストップしている――そんなシーンが何度もあった。だが、これから互いの試合当日まで、スパーリングを重ねる相手に深いダメージを負わさないようにと、中谷はラッシュをかけなかった。
「ファイトすることよりも、距離感に重きを置いてやりました。自分の距離をしっかり保てましたし、要所要所でパンチを当てることができました。カルデナスはあまり見えていなかったんじゃないですかね。彼とのスパーリングは初めてでしたから、タイミングを掴めていなかった部分もあります。けっこう、対戦相手を見るタイプですね。
カルデナスの得意な左フックはもらわないようにしました。でも、彼は右ストレートを狙ったあとでベストパンチを放ってくるので、観察し過ぎて右を何発かくらったなと反省しています。しっかり勉強できたので、次につなげていきます」
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