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井上尚弥の防衛戦を田口良一が語る 井上尚弥&中谷潤人と拳を交えた元世界王者はこの先のビッグマッチも展望 (2ページ目)

  • 林壮一●取材・文 text by Soichi Hayashi Sr.

 グッドマンについて、田口はこんな言葉を漏らした。

「グッドマンがリングに上がれないという事態は非常に残念です。勝つ可能性を上げるにはスパーリングをするしかなかったですし、12月24日の予定が延期になって、焦りが相当あったかと思います。運がなかったとしか言いようがありません。もう井上くんと戦うことはないと思うと悲しいですが、彼は彼の道を進んでいってもらいたいです」

 そして、キムと拳を交える井上尚弥についても触れた。

「対戦相手が変更になっても、井上くんのパフォーマンスにおいて特に変化はないかと思います。どんな相手でも、ファンの期待に応えていい内容で勝ってくれることでしょう」

 グッドマンであれ、キムであれ井上の牙城を崩すレベルにはない。モンスターは、今回も圧勝するであろう。

【若き中谷とスパーリングして感じた「巧さ」】

 今年5月、東京ドームに4万3000人を集めた井上尚弥だが、ドネア戦以降、強力なライバルが見当たらないまま無双を続けている。その4冠統一スーパーバンタム級王者を猛追するのが、WBCバンタム級チャンピオンの中谷潤人(27歳)だ。

インタビューに答えた田口氏  photo by Soichi Hayashi Sr.インタビューに答えた田口氏  photo by Soichi Hayashi Sr.この記事に関連する写真を見る

 2023年1月13日に井上が返上した主要4団体のバンタム級王座は、現在、それぞれ日本人の腰に巻かれている。しかし、中谷の力量はほかの3名とは比較にならない。中谷もまた、これといった対戦相手が見当たらず、ビッグマッチが用意されない悩みを抱えている。そうなると、1階級しか変わらない両者の対戦が現実味を帯びてくるのは自明の理だ。

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