ボディコンテスト日本大会へ総合格闘家・杉山しずかが出場 「二刀流」に挑む理由とは (3ページ目)
――「できていない」というのは、具体的にはどんなところですか?
「たとえば、『こんなに震えるんだ』とか、後から映像を見たら『こんなにうまくできてなかったんだ』といったところですね。ポージングもそうですし、実はコケちゃったんですよ(笑)。あとは、体作り。まだ改善の余地があります。だから、もう1回チャンス(日本大会/11月24日)があってよかったなって感じです」
――震えるというのは、緊張のせいですか?
「緊張もあります。そこは(格闘技で)慣れているつもりではいるんですけど、人数も多いなかで、すごいスピードで進んでいくんです。『次のポーズ、はい次のポーズ』って感じで。だからミスしても修正する時間がないまま、頭が真っ白になりながら動いていました。ヒールを履いて足をピタッと閉じるんですが、もう筋肉が限界で......。自分の感覚ではかなり揺れていたんですけど、映像ではなんとか大丈夫に見えました」
――「RIZIN」などで大舞台を経験していても、それとは緊張感が違いますか?
「全然違いましたね」
――優勝して、周りの反応はいかがですか?
「『よかったね』と言ってもらえますが......自分ではまだまだです」
――これまでも、「美女ファイター」などルックスが注目されたこともあったと思いますが、それについてどう思っていたんですか?
「『美腹筋ママ』とかですね(笑)。自分ではあまり気にしていないです。何も愛称がないよりはあったほうがありがたいし、それをきっかけに存在を知ってもらえることもありますから。そう呼んでいる人も本気で思っているわけではないでしょう。
ただ、まったく格闘技を知らない人に茶化されるような感じは嫌だったかもしれません。ちょっと"イロモノ"っぽく見られるというか......。でも、今はそれも気にならないです」
――最後に、日本大会の目標を聞かせてください?
「当然レベルは高くなるので、今のままだったら100%ダメだと思います。絶対に後悔しないように体をしっかり作り込んでいきたいです」
(後編:総合格闘技16年目で掴んだ初のベルト 「やめたら楽になるのに」と思いながら戦い続けたワケ>>)
【プロフィール】
■杉山しずか
1987年2月11日、アメリカ・ニューヨーク州出身。165cm、57kg。東海大学体育学部在籍中にJEWELSでプロデビュー。1年間のオーストラリア修行後に4連勝を飾り、14年5月のDEEP JEWELS初代ミドル級王者決定戦に辿り着いたが、端貴代に敗れタイトル奪取とはならなかった。一時出産と育児で女子格闘技界から離れていたが、17年2月のDEEP JEWELSで約2年ぶりに復帰、奈部ゆかりを相手に勝利。17年12月にRIZIN初参戦。24年3月よりパンクラス参戦。7月に第4代フライ級クィーン・オブ・パンクラシストを戴冠。10月には、ベストボディ・ジャパン協会が主催する『マッスルモデル&フィットネスモデル2024首都圏大会』のレディースクラス(35~49歳)で優勝。夫は同じく格闘家の中村K太郎。
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