我闘雲舞は「プロレスに疲れた人に観に来てほしい」さくらえみが語る後楽園ホール大会と、対戦相手・駿河メイへの思い (2ページ目)
――普段、市ヶ谷の"世界一小さな会場"で試合をされていますが、やはり大きくしていきたい?
さくら:もちろんです。私たち、トップを獲りますよ。
――トップを獲るために、どういうことをしていきたいですか?
さくら:私たちが今考えているスローガンが、「小さいまま大きくなる」なんです。もともと我闘雲舞は、来てくれた人だけが楽しめる場所にしていたんです。毎回ちょっとずつ変化があり、同じことは二度とないこの日を一緒に過ごそうと。それが、YouTubeの活動を始めて、「観ている人の数が違うだけで、世界は一気に広がるんだな」と思ったんです。
私たちにはたくさんお金があるわけじゃないし、会社を大きくすることはできないけど、このメンバーで大きくなっていくことはできる。日本を代表するような団体にはなれないかもしれないけど、「世界トップいくつ」に必ず入っている団体になることはできると思うんです。日本の先に世界があるんじゃなくて、私たちがいる場所が世界、という感覚ですね。
――どういう団体を目指していますか?
さくら:フルコースのディナーみたいなビッグマッチを観ると、少し疲れて「明日はゆっくりしよう」となりますよね。でも、私たちが目指しているのは"ご飯"みたいなプロレス。ご飯は毎日食べるじゃないですか。プロレスと言えば「非日常、エンターテイメント、煌びやか」みたいなのを全面に出すと思うんですけど、私たちは「すぐそこにあるプロレス」を目指しています。
■後楽園ホール大会で、駿河メイに味あわせたい"最初の苦しさ"
――後楽園で特に注目してほしい選手は?
さくら:四ツ葉ミヤという選手です。大型で運動経験もあって、本当に申し分ない選手なんですけど、どうしても優しい性格で、みんなとの調和を好んでしまうところがあるんです。でも奥底には「目立ちたい、売れたい、強くなりたい」という気持ちがきっとあると思っていて、それを打ち破るタイミングがないままここまで来た。それが後楽園で爆発するといいなと思っています。
ミヤは本来このポジションにいる子じゃなくて、(団体の人気レスラーである)駿河メイと並ぶ、もしくはメイを超える存在になると思います。我闘雲舞はいい子しかいなくて、「みんなで手をつないで頑張ろう」みたいな空気があるんですけど、「誰かが前に出ないと、手をつなぐことすらできないんだよ」ということに気づき始めている人もいるかなと思います。
2 / 5