ネクスト・モンスター中谷潤人インタビュー バンタム級4団体統一へ、対戦したい日本人王者の名は? (3ページ目)

  • 杉浦大介●取材・文 text by Sugiura Daisuke

【同階級の日本人王者で戦いたいのは?】

――バンタム級では4団体の王座を日本人選手が独占(※)していますが、それについてはいかがですか? また、対戦したい王者はいますか?

(※)WBA:井上拓真、WBC:中谷潤人、WBO:武居由樹、IBF:西田凌佑

JN:統一戦がやりやすくなりそうですね。あとは、日本のファンも喜んでくれるのでありがたいです。(対戦したいのは)WBA王者の井上拓真選手。評価が高い選手なので。ただ、同じ階級の王者だったら誰でもいいです(笑)。

――拓真選手に勝てば、兄・尚弥選手との対戦にまでつながるストーリーが作りやすい、というのもあるんでしょうか?

JN:そうですね。それもあります。

――そのためにはスーパーバンタム級(53.524~55.338kg)への昇級が必要ですが、現在の普段の体重は?

JN : 61、62kgです。もちろんたくさん食べたりして、増やそうと思えば増やせますが(笑)。

――振り返ってみれば、その体格(173cm)でよくフライ級の体重を作っていたなと感じます。バンタム級でも減量苦はあるんでしょうか?

JN :(体重調整は)試合の1カ月半くらい前から始めて、そこから少しずつ落としていきます。最後は少し厳しいですが、以前の減量と比べるとやはり楽になりました。今では計量当日まで食事が採れるのがかなり大きい。階級を上げたあとに減量のダメージが少なくなったことが、いいパフォーマンスにつながっていると思います。

――トレーナーのルディ・ヘルナンデスさんはスーパーバンタム級を飛ばしてフェザー級に上げることを望んでいるとも聞きますが?

JN:それは本人からも聞きました。自分はそこでも戦える体格なこともわかっています。ただ、僕はどちらかというと段階をひとつずつ登っていきたいタイプなので、これからしっかり話をして決めていきたいです。

(後編:井上尚弥とのビッグファイトへの思い「なるべく早く実現したい」>>)

【プロフィール】
中谷潤人(なかたに・じゅんと)

1998年1月2日、三重県生まれ。27戦27勝(20KO)。小学6年からボクシングを始め、中学1年から桑名市のKOZOジムに入門。中学を卒業後、アメリカに単身留学し、16歳の時にM.Tジムへ移籍。2015年4月にプロデビューし、2019年2月日本王者に。2020年11月にWBO世界フライ級王座を獲得。2023年5月にWBO世界スーパーフライ級王座、2024年2月にWBC世界バンタム級王座を獲得し、井上尚弥、田中恒成に続いて史上3人目の「無敗での3階級制覇」を達成した。

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