朝倉未来戦も現実味の平本蓮が狙った「確実な勝利」 YA-MANは善戦も、大沢ケンジは「MMAは時間がかかる」 (3ページ目)
――作戦としては、タックルを切ってスタンド勝負に持ち込む形だったんでしょうか。
「そうですね。得意としている、前に出てプレッシャーをかけながらパンチで勝負する形。ただ、先ほどYA-MAN選手の時にも話したように、丈もパンチというはっきりとした武器が魅力な一方、相手からすればわかりやすい部分もある。それでもペースは掴んでいましたが、結果論になってしまいますね」
――勝負の分かれ目となったのは?
「丈の手数が少し落ちて、見る時間が増えてしまって相手にプレッシャーがかからなくなった。ヒロヤ選手は頻繁にタックルを狙ってきていたので、丈の意識がそこにいったこともあって、逆にパンチをもらっちゃいましたね」
――新井選手は11月19日、修斗のタイトルマッチ(vs山内渉)で激闘を演じたばかりでした。急な試合で間隔が短くなったことによるコンディションへの影響は?
「本人は言い訳しませんが、結果がこうなった以上、難しかったんだと思います。ただ、大晦日のRIZINからオファーがあった時点で、『見送る』という選択はなかったです。その舞台に立ってほしかったので。リスクを承知でチャンスを掴みにいきましたが、落とし穴がありましたね。
今後は本人の希望もふまえて、格闘家として生活をしていくことも考えて、活躍の舞台が広がるフライ級で闘っていくことになるでしょう。少し時間をかけて、フライ級の体をきちんと作るところから始めようと思っています」
――最後に、5月6日の「RIZIN.47」でフェザー級王者の鈴木千裕選手と金原正徳選手が対戦することが発表されましたが、その一戦についてはいかがですか?
「これは、すげ~難しいです(笑)。鈴木選手が1発で倒す可能性もあるんですけど、MMAのトータルの力で言えば圧倒的に金原選手が上だと思います。(昨年9月の試合で)あのクレベル・コイケ選手をしっかり抑えていましたから。鈴木選手の爆発力と"持っている"力が、金原選手の総合力を上回れるかの闘いになりそうですね」
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2024年のRIZINの開幕戦は、2月24日の『RIZIN LANDMARK 8 in SAGA』。そこから今年も、熱いドラマが始まる。
【プロフィール】
大沢ケンジ
1976年11月4日生まれ、東京都出身の元格闘家。第9回全日本アマチュア修斗選手権 フェザー級優勝。和術慧舟會HEARTS主宰。
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