タイトルマッチの相手は彼氏のようなタッグパートナー 東京女子プロレスの瑞希が語る、王者・坂崎ユカにされたら「嫌いになる」こと

『GRAND PRINCESS '23』メインイベント

プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合

インタビュー前編　＜挑戦者・瑞希＞

タッグパートナーの王者・坂崎ユカに挑む瑞希この記事に関連する写真を見る「正直言うと、やりたくない」

　２月22日、東京女子プロレスが『GRAND PRINCESS '23』（３月18日、東京・有明コロシアム）に向け、記者会見を開催。メインイベントで挑戦者の瑞希とタイトルマッチを行なう王者の坂崎ユカは、カメラに向かってはっきりとそう言った。やりたくない。瑞希にひどいことをしたくない。瑞希に嫌われたくない――。プロレス史上、記者会見でそんな言葉を発したプロレスラーがいただろうか。

　２人の独特な関係性を探りたいと思った私は、団体を通して別々にインタビューを申し込んだ。前編は挑戦者・瑞希の決意を聞いた。

＊＊＊

　坂崎と瑞希は、マジカルシュガーラビッツ（マジラビ）というタッグチームを組んでいる。坂崎のニックネーム「魔法少女」と、瑞希のニックネーム「ポッピングシュガーラビット」を合わせた名前だ。2018年８月４日、新宿FACE大会にて行なわれた『１dayタッグトーナメント』のためにくじ引きで決まったタッグチームだが、想像以上に息が合った。

――１日限りのタッグチームでしたが、すごく息が合っていましたね。

瑞希：「あれ？　なんでこんなに息が合うんだろう？」みたいな。私は自由に動いているのに、合わせてくれているのか、自然と合うのか。ユカッチの動きもよく見えましたし、すごく息が合いました。合うなっていうのは、そこで確信しましたね。

――トーナメントで優勝して、その後もタッグを継続。ずっとタッグを組んできて、仲が深まったきっかけは？

瑞希：きっかけはなくて。気づいたらずっとそばにいてくれている感じです。私も居心地がいいから、ずっとそばにいたのかもしれない。

――坂崎選手は以前、「ふだん、瑞希を守りながら生きている」と仰っていました。

瑞希：エスカレーターも先に乗せてくれたりとか。そうしないと、間に人がいっぱい入って、離れていっちゃうんです......。あとは駅で、私が見えなくなるまで見ててくれたりとか。「そんなに心配しなくても大丈夫だよ」と思うんですけど、すごい気にかけてくれて優しい。