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堀口恭司が考える、日本の総合格闘技が「遅れてる」理由。RIZINとBellatorの対抗戦でも見えた「完成度の差」はなぜ生まれるのか (3ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 田中亘●撮影photo by Tanaka Wataru

【勝利のためにチームで考えるプラン】

――試合の戦術についてもお聞きします。堀口選手は2020年12月に行なわれた「RIZIN.26」の朝倉海選手との2度目の対戦で(1ラウンド2分48秒で堀口選手がTKO勝利)、カーフキックで攻めるプラン、寝技で攻めるプラン、それらを混ぜるプランと「3つのプランを用意していた」と話していました。そういったプランは、ヘッドコーチのマイク氏が考えるんですか?

「マイクが考えますが、もちろん自分でも考えて話し合って決めていきます。トップにいる選手は、そういったことがチームでできている印象がありますね。日本人選手だと、那須川天心選手もそう。他の選手は、そこまでプランを考えてないのかな、と思うこともあります」

――複数のプランを用意すると、試合中にプランを変更することもあると思います。その選択はどのようにするんですか?

「そこは僕の感覚で決めます。試合は常に動いてますから。たとえば、前回の試合(扇久保戦)だったら、相手がカーフキックをまったく防御しなかったので『これで行けるな』と。そういうのを確認しながら、プランに自分を当てはめていく感じですね」

――同じKRAZY BEE出身の矢地祐介選手に話を聞いた際には、シチュエーションごとの練習はできていても、そこに持っていくまでのアプローチ、プレッシャーのかけ方などの部分が自分には足りていなかったと話していました。自分が思い描く局面に持っていくアプローチについてはどう考えていますか?

「相手の追い詰め方は、相手の癖などをしっかり見て研究して、どうやったらプレッシャーがかかるかを考えます。簡単に言うと、『相手の苦手なところに持っていく』ということ。試合中にそんな展開になりそうになると、誰でも『おっ』ってなるじゃないですか。それも見極めながら攻めていく感じです。

 なんでもできる選手は、どこに持っていけばいいのか迷っちゃう部分もあると思います。僕もなんでもできますけど、ココっていうポイントがあるんで、そこにつなげればいいだけなんです」

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