UFCも視野に入れる2冠女王・伊澤星花の覚悟。「お客さんを楽しませないと、プロの格闘家でいる意味がない」 (4ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 田中亘●撮影photo by Tanaka Wataru

――UFCは女子の最軽量級がストロー級(-52.2kg)になりますね。

「現状では、そこに合わせていくことになると思います。でも、私は今ある階級じゃなくて、自分に合った新たな階級を作りたい。それができるくらい強くて、結果が残せる選手になりたいです」

――伊澤選手思う強い選手とは?

「言葉としてはこれまで言ってきたことと真逆になるかもしれませんが、"敗けない選手"ですね。どんな試合をしても結局は勝っている、みたいな。『どうせ伊澤が勝つ』『敗ける試合が観てみたい』と言われるような、周囲を心配させずに勝てる選手になりたいです」

――伊澤選手が今後、自分の試合で一番見てほしいところは?

「やっぱりアグレッシブさです。柔道とレスリングをやっていた時は、相手がしてくることがだいたい予想できるので、相手の技を待っていても怖さがなかった。でも、総合格闘技ではパンチ、蹴り、タックルなど攻めの選択肢が多いので、待っていたらやられてしまいます。

逆に、自分から仕掛けられれば有利になる。だからこれまでもアグレッシブに行けていると思いますし、これから攻撃のバリエーションや技術も高めていくので、今後はそこに注目してほしいです」

 伊澤の次戦は、自らが望んだトーナメント「RIZIN WORLD GP2022 スーパーアトム級トーナメント」(7月31日(日)@さいたまスーパーアリーナ)。1回戦では、伊澤星花、浜崎朱加、浅倉カンナ、RENAの日本人4選手と、外国人4選手が激突。伊澤の相手となるブラジルのラーラ・フォントーラは柔術がベースで、総合格闘技では7戦全勝。寝技が得意な全勝の選手同士の対決となる。

 強豪が揃う中で、「絶対に私が優勝します」と宣言した伊澤。トーナメントの頂点を目指し、いざ出陣!

(取材協力:総合格闘技ジム K-Clann)

【プロフィール】
■伊澤星花(いざわ・せいか)
1997年11月1日生まれ、栃木県出身。身長160cm。幼少の頃に柔道とレスリングを始め、レスリングでは全国中学生選手権優勝、柔道では高校2年生の時にインターハイ3位に。東京学芸大学の大学院に進学後に総合格闘家へ転向。2020年10月にDEEP JEWELSでプロデビューを飾り、2021年6月の3戦目でタイトルを獲得する快挙を成し遂げた。RIZINデビュー戦となった2021年大晦日の「RIZIN.33」で当時の王者である浜崎朱加を2ラウンド TKOで下し、翌年4月の「RIZIN.35」でのタイトルをかけた再戦でも勝利を収め、第4代 女子スーパーアトム級のベルトを巻いた。

◆湘南美容クリニック presents RIZIN.37 大会情報
日時:7月31日(日)12:30開場(予定)/ 14:00開始(予定)
詳細はこちら>>

◆YouTubeチャンネル
「伊澤星花と風我の姉弟ch」こちら>>

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