SKE48荒井優希がプロレスデビューからの1年を告白。「最前列で観戦してたら、やろうとは思わなかった」 (2ページ目)

  • 尾崎ムギ子●文 text by Ozaki Mugiko

「殴られるとは思っていなかった」

入場時の荒井 photo by 東京女子プロレス入場時の荒井 photo by 東京女子プロレスこの記事に関連する写真を見る――痛みを隠すのがアイドルで、痛みを伝えるのがプロレスラーなんですね! 真逆ですが、切り替えは難しくないですか?

荒井:むしろ、痛い時に痛いって言っていいとか、つらい時につらいって言っていいとか、めちゃめちゃ楽じゃないですか。ありのままの自分を好きになってもらえたらなって、今はさらけ出してますね。

――プロレスをやるにあたって、アイドルとして顔面を殴られたりすることに抵抗はなかったですか?

荒井:なかったです。殴られるとも思ってなかったというか。

――えええっ!?

荒井:プロレスを観に行ったことはあったんですけど、遠くからしか観てなかったんです。人がそんなにぶつかってるとかもあんまり理解せずに、「キラキラしてる!」「入場カッコいい!」みたいな楽しみ方をしてたんですよ。最前列で観てたら、たぶんプロレスをやろうとは思わなかった。近くで観たら普通に怖いですよね。

――すごい話ですね(笑)。でも練習が始まったら、痛いわけじゃないですか。

荒井:「あれ?」ってなりました。ロープに当たった瞬間に嫌な予感がして、「待って、これめっちゃ痛くない......?」みたいな。隠してケガをしたらよくないと思って、痛いってめっちゃ言いました。「すごく痛いんですけど。これって(練習方法が)合ってますか?」って。

――アハハハハ! 合ってたんですか?

荒井:合ってました(笑)。みんなが「それは痛いもの」って言うから、私も「じゃあ我慢します」と。びっくりしちゃいましたね。

――デビュー戦ではまだ声が出てなかったんですよね。だから痛そうに見えなかったというのもあると思うんですけど。

荒井:いっぱいいっぱいで、痛みよりも「次はどうしよう?」と考えるほうが先に来たというか。痛みにちょっと強いのもあります。人よりは我慢できる。あんまり騒がないタイプなので、それよりも緊張が上回ってました。

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