プロ11戦無敗から35秒TKO負け。渡辺華奈が語る、アメリカで頂点を獲るために今やるべきこと (4ページ目)

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 撮影●田中亘 photo by Tanaka Wataru

【乾燥肌が試合にも影響】

――ロープが張ってあるリングと、金網のケージの差は?

「私はケージのほうが好きです。今のジムにはリングがないんですが、ケージで必要なスキルは、壁を使った練習で高めていくことができますから」

――渡辺選手のように組んでからのテイクダウンを主にする選手は、ケージほうが合っている?

「ケージでも、金網に寄りかかられちゃうと倒しにくくなります。逆に倒された状態から立ちやすくもなりますね。でもリングでは、投げる時に相手のヒジがロープに引っかかったり、リングの外に飛び出ちゃったりすることもある。そこでブレイクがかかるのでやりにくい部分があります。

もう私はすっかり"金網仕様"になっています。単純に、あの囲まれてる感じも好きです。閉鎖されて『もう戦うしかない』みたいな感じが」

――Bellatorのマットはどんな感触でしたか?

「Bellatorに限らず、格闘技の試合のマットは全部滑るんですよ。UFCの試合でも、けっこう選手が滑っていますよね」

――そういえば、『RIZIN』のリングに初めて上がったぱんちゃん璃奈選手も「滑った」と話していました。

「そうですよね。さらに私は、足がメチャクチャ乾燥肌で。試合開始から、汗をかいてくるまではツルツルです」

――足の裏に何か塗ったりしないんですか?

「それは禁止されているんです。『もっと足の裏に汗をかく体質だったらいいのにな』っていつも思います。極端に言えばビッチャビチャで上がりたいんですけど、実際はサラッサラなんで(笑)。床にスポンサーさんの名前やロゴが印刷してあるところは、意外と滑りにくいんですけどね。そこのグリップ感の高め方も模索中です」

――前回の試合は、バックボーンである柔道着で入場しましたね。

「Bellator1試合目の時は『(柔道着の)下を履くのはダメ』と言われて上だけ着たんですが、2試合目は上下で大丈夫でした。柔道家として入場できるのは、その世界で生きてきた自分にとって大事な意味があります」

――ララ戦で披露した、赤と白のコスチュームも"映え"ていましたね。

「日の丸カラーのやつですよね? いつも衣装を作っていただいているHODOPHILAXさんのデザインです。すごく評判がよくて、自分でもかっこいいと気に入っています。応援してくださる方たちも、『日本を背負ってアメリカで戦っている』と見てくれます」

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