2021.08.13

井上尚弥の次戦を占う一戦。「イメージが悪い」カシメロは強さを証明できるのか

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

 ボクシングのバンタム級戦線にとって重要な意味を持つ1日が間近に迫っている。

 現地時間8月14日、カリフォルニア州カーソンでWBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)がWBA同級正規王者ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)と雌雄を決する。そのセミファイナルには、ゲーリー・アントニオ・ラッセル(アメリカ)vsエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)という、興味深いWBA同級暫定タイトル戦も組まれている(暫定タイトル自体は完全に不毛ではあるが)。

6連勝でリゴンドーとの試合に臨むカシメロ6連勝でリゴンドーとの試合に臨むカシメロ この記事に関連する写真を見る  同日のアンダーカードには、元WBA同級スーパー王者のルーシー・ウォーレン(アメリカ)も登場。さらにオクラホマ州タルサでは、昨年11月にWBAスーパー、IBF同級王者・井上尚弥(大橋ジム)に敗れたジェイソン・マロニー(オーストラリア)が、ジョシュア・グリア・ジュニア(アメリカ)と復帰戦を行なうなど、この日は数多くのバンタム級トップ選手がリングに立つ。

 隔世の感がある。アメリカ各地で行なわれるバンタム級の試合が全米中継されることなど、しばらく前なら考えられなかった。井上という核になる選手の出現もあって、アメリカ国内でも一部の熱心なファン、関係者が興味を持つ階級になった。8月14日はそれを証明する1日になるかもしれない。

 中でも最大の注目が、カシメロvsリゴンドーの激突であることは言うまでもない。「正規王者」のリゴンドーはWBAのいわゆる"セカンダリー王者"なため統一戦にはならない(※)が、勝者が井上の対戦者候補として浮上することに変わりはなく、日本のファンにも見逃せない一戦になるだろう。

(※)スーパー王者がいる場合、そのスーパー王者との試合以外はWBAの統一戦と認められない。